編集者が担当書籍について、知られざるエピソードなどを交えつつ
さまざまな角度からご紹介します。
「あじあブックス」シリーズ
アジアの言語・文化・歴史をさまざまな角度から見つめ、アジアを再発見する、「あじあブックス」シリーズの一覧をご紹介します。
麻雀の誕生
大谷通順 著
多くの人を魅了してやまない麻雀。こんな複雑なゲーム、いったい誰が考えたのだろう……。そんなことを一度でも思ってみたことがある人におすすめする、(おそらくは)本邦初の学術的な麻雀本。
私の漢文講義
原田種成 著
「漢文こそ日本の古典である」とする著者が綴った、漢文読解の奥義書であり、古典漢文を軽視する風潮を憂えて遺した警世の書でもある。漢文訓読の意味から、漢詩の実作までを手取り足取り伝授する。
書道故事成語辞典
田中 有 著
中国歴代の書論や史書・詩文などから、書法・文房四宝・書家に関する名言名句1,500余を収録。書き下し文の五十音順に配列し、巻末には人物小伝(付、出典索引)、原文見出し語第一字目の総画索引を付した。揮毫にも重宝する。
図説 漢字の歴史
阿辻哲次 著
甲骨文字以前の記号から、現代の簡体字に至る悠久の漢字の歴史を、国内外の貴重な写真資料とともにたどる「漢字の通史」。漢字の書かれた状況――何で書かれ、何に書かれたか――をも究明して、人間が文字を書くという営為の歴史を見直す。
中国語図解辞典
輿水優、大川完三郎、佐藤富士雄、依藤醇 編著
先に絵図ありきで、それに単語を附したものではない。まず衣食住にはじまる生活常用語をもれなく選定し、日常の口語に準拠すべく緻密なチェックをし、それに対応する絵図による説明を描き加えていった、まさに、中国語を視覚的実体的に把握することに徹した辞典。308項目、訳16,000語の図解。
説文入門―段玉裁の「説文解字注」を読むために
頼惟勤 監修 説文会 編
後漢に編まれた中国最古の字書『説文解字』。清代の段玉裁が著したその注釈書『説文解字注』はどう読むのか? 漢字学の原点をさぐる人のために、必須の知識を網羅した恰好の入門書。
明治改暦―「時」の文明開化
岡田芳朗 著
「文明開化」という近代国家形成の過程で、千年以上も継続してきた太陰太陽暦を廃止し、新しい「時」のシステムの導入を行なった「時の大変革」とは?――暦学の泰斗による迫真の論考。
〈中国文化叢書1〉言語 (新装版)
牛島徳次、香坂順一、藤堂明保 編
当時「各専攻分野の新進の学究」であり、その後も漢語研究の中心的役割を担い続けた研究者により著された本書は、刊行後半世紀を経た今も、漢語研究を志す学徒にとって必読の書であり続けている。
『「山月記」はなぜ国民教材となったのか』
佐野幹 著
李徴に「欠けるところ」とは、本当に「人間性の欠如」だったのだろうか? 中島敦「山月記」が国民教材に登り詰めるまでの知られざるドラマを、「きわめてスリリング」に描く。
『古代日本と古代朝鮮の文字文化交流』
国立歴史民俗博物館、平川南 編
日本人はどうやって文字を手に入れた? 韓国の地中から発見された資料がその謎を解く! 日韓の研究者12名による、バラエティに富んだ報告。気になる章からお読みください。