漢詩漢文こんにゃく問答
#9 またまた古典の暗誦について
川合様お便り読みました。古典を「体で読む」「頭で読む」という二つの面に分けて整理するのは、古典読解についての無用な行き違いを避けるためにも良いアイディアだと思いました。川合さんの場合は、両者と対立的に考えるだけではなく、互いに補完の関係にあると見なす...
漢詩漢文こんにゃく問答
#8 体で読む・頭で読む
松原朗さまおたより、拝読いたしました。漢文学・中国文学の違いの問題から、松原さんの筆先はさらに進んで、日本近代の文化や思想の歴史的展開に触れる高みに達したかのようです。松原さんのお考えをわたしなりに整理してみると、長く中国に学んできた日本は、明治に至...
漢詩漢文こんにゃく問答
#7 日本伝統の漢詩文と中国文学
川合様猛暑が襲来しています。お元気にお過ごしでしょうか。私は前期末に向けた支度にかまけてしまい、ご返事が遅れてしまいました。こんなことではいけません。さて、きっと誰もが高校で杜甫の「春望」(国破れて山河在り)や李白の「静夜思」(牀前月光を看る)を習っ...
『三国志演義』から中国人を読み解く画期的な総合事典

二松学舎大学教授の伊藤晋太郎先生に、『三国志演義事典』(渡邉義浩・仙石知子著、2019年)をご紹介いただきました。(刊行の直前にお書きいただいたご紹介文です。) 渡邉義浩氏と仙石知子氏による『三国志演義事典』が間もなく刊行される。これまで『三国志演義...
『三国志事典』には渡邉義浩の世界知がつまっている

青山学院大学名誉教授の大上正美先生に、『三国志事典』(渡邉義浩著、2017年)をご紹介いただきました。 十九世紀初頭にはじめての著書を公刊したヘーゲルは、長谷川宏によれば、哲学博士の肩書をあえて「世界知の博士」と記したそうである。専門化が極端に進行し...
演義と正史を往還する事典

東京国立博物館主任研究員の市元塁さんに、『三国志演義事典』(渡邉義浩・仙石知子著、2019年)をご紹介いただきました。(刊行の直前にお書きいただいたご紹介文です。) 近年の技術革新は表現媒体の多様化をうながし、これと相呼応して物事に対する関わり方も多...