当館では、『大漢和辞典』を始めとする漢和辞典を発行する大修館書店が、漢字や漢詩・漢文などに関するさまざまな情報を提供していきます。

漢字Q&A

漢字Q&A

以前の漢字文化資料館で掲載していた記事です。2008 年以前の古い記事のため、ご留意ください。

Q0217
漢和辞典には「かがやく」と読む字が、「輝く」「燁く」「曄く」「耀く」「燿く」などたくさん出ていますが、他にもあるのでしょうか?

A

ありますねえ。私も『大漢和辞典』の字音索引を調べてみて、びっくりしました。その驚きを共有していただくために、該当部分を次にお目にかけましょう。
021701どうです、いっぱりありますでしょう?34文字もあります。これらの中で、現在の私たちでも納得のいくのは、たとえば上の段の真ん中あたり、「煌」。これは、現在では「きらめく」と読むことの多い字ですから、「かがやく」という意味があってもおかしくありません。
下の段だと、「爛」はふつうは「ただれる」でしょうか。でも「爛熟(らんじゅく)」ということばもありますから、「かがやき」がすこし盛りを過ぎた感じなのでしょう。最後の「鑠」は、「矍鑠(かくしゃく)」ということばで使われる漢字です。「矍鑠」とは、年を取っても元気なこと。「鑠」は、もともとは金属を溶かすという意味ですが、なんだか人生を知り尽くした人のかがやきのようにも思えてきます。
なになに、画像が小さすぎて字が見えないって?しっかり見て見たい方は、図書館に出かけて『大漢和辞典』の索引巻を開いてみてください。これを機会に、少しでも『大漢和辞典』に親しんでいただければ、うれしい限りです。

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