以前の漢字文化資料館で掲載していた記事です。2008 年以前の古い記事のため、ご留意ください。
Q0026
一番画数の多い漢字はどんな漢字ですか?
A
一般の日常生活で使われる漢字の目安を定めた常用漢字の中では、一番画数の多い漢字は「鑑」で23画ですが、現実にはもっと画数の多い漢字が存在しています。現在のところコンピュータでふつうに表示できる、いわゆる「JIS漢字」の中で最も画数が多いのは「驫」(音読みヒョウ。意味は「多くの馬」)と「鸞」(音読みラン。鳥の一種を表す漢字)で、ともに30画あります。小さいと見にくいですから、画像にしてお見せしておきましょう。
『大漢和辞典』では、図の左の字のように「龍」という字を
4つ並べた漢字(音読みテツ、意味は「口数が多い」)が64画で最高です。しかし上には上があるもので、国字の中には、図の右の字のように、「雲」を3つと「龍」を3つ書いて、84画を数える漢字があります(東京堂出版『国字の字典』より)。この字は、姓名に使われる漢字で「たいと」と読む、と言われていますが、確かなことはわかりません。本当にこんな字の名前の人がいたとしたら、自分の名前を書くだけでずいぶん苦労したことでしょう。