当館では、『大漢和辞典』を始めとする漢和辞典を発行する大修館書店が、漢字や漢詩・漢文などに関するさまざまな情報を提供していきます。

漢字Q&A

漢字Q&A

以前の漢字文化資料館で掲載していた記事です。2008 年以前の古い記事のため、ご留意ください。

Q0485
「雷」4つ書く漢字や、「雲」4つ書く漢字は、それぞれどんな読み方をする漢字なのですか?

A

この「なんとかを4つ」というヤツは、なぜだか広く世間の皆々様のご興味を惹くようで、お問い合わせを受けることがよくあります。その興味を満たしたくなったら、まず図書館へ出かけて、小社『大漢和辞典』を探してみましょう(公共図書館には、たいてい買っていただいております!)。
さて、『大漢和辞典』を見つけたら、「索引」と書いてある巻を引っ張り出します。調べたいのは「なんとか4つ」、だとするとその漢字の画数は必ず4の倍数になるはずです。そこで、「総画索引」で4の倍数のところを見ていけば、あこがれの「なんとか4つ」漢字を一網打尽にできる、というわけです。
ここでは、そのうちのいくつかをご紹介しましょう。36画には、「春」4つ、「泉」4つ、「風」4つなどがあります。でも、このうちで読み方・意味ともにはっきりしているのは「風」4つだけ。音読みはヒュウまたはヒュ、意味は「かぜ」です。
048501次は40画ですが、残念ながらここには「なんとか4つ」はありません。でも、44画には「魚」4つが在籍。音読みはギョウまたはゴウ、「魚がさかんなさま」という意味となっています。
お次の48画には、ご質問にもあった「雲」4つさんがお住まい。音読みはドウ、意味は「くものひろいさま」だそうです。さらに52画へ進むと、「雷」4つ様とご対面。音読みはホウまたはビョウ、意味は「いかずちのおと」であらせられます。
56、60画の漢字は『大漢和辞典』にはなく、最後の64画に「龍」4つと「興」4つが君臨している、というわけです。ただし、「興」4つは音読みこそセイとなっているものの、意味は不明。そこで最大画数の漢字としては、「龍」4つが挙げられることが多いのです。
いかがでしたか?「なんとか4つ」マニアにはたまらない、めくるめく漢字の世界!なになに?自分は「なんとか3つ」マニアだって?だったら、3の倍数のところを見ていけばいいのです。さあ、図書館へ直行です!

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