以前の漢字文化資料館で掲載していた記事です。2008 年以前の古い記事のため、ご留意ください。
Q0105
魚のコノシロは、辞書によると漢字では「鮗」とか、「魚」へんに「祭」と書くことになっていますが、パソコンでは変換できません。どうしてでしょうか?
A
まず、「鮗」という漢字は、いわゆる国字で、もう1つの図に示した字の方は、中国で元からある漢字です。同じコノシロに対して、中国と日本で別の漢字を当てていることになります。
さて、「鮗」は、JIS漢字の第1・第2水準に入っていますから、パソコン上で扱うことは簡単にできます。「このしろ」と入力して変換されないならば、それは、かな漢字変換ソフトに登録されていないだけのことです。そういう場合は、直接、目的の漢字を指定して入力することになります。その具体的な操作については、Q0070を参照してください。
なお、「鮗」を何度も使うのならば、単語登録しておくと便利です。
一方、「魚」へんに「祭」と書く漢字は、JIS漢字の第1・第2水準には入っていません。しかし、最近のパソコンはユニコードというものに対応しているものが多いので、JIS第1・第2水準以外の文字も扱えることが多いのです。この漢字も、ユニコード漢字の1つです。入力方法は、上記の「鮗」と同じです。ただし、ユニコード漢字については、ソフトによってはうまく表示されない場合もあります。そのあたりについては、Q0097で少し触れましたので、そちらを参照してください。