以前の漢字文化資料館で掲載していた記事です。2008 年以前の古い記事のため、ご留意ください。
Q0076
「火」へんに「生」と書く漢字が、『大漢和辞典』にも載っていません。どういう意味ですか?
A
たしかに『大漢和辞典』には載っていませんね。そこで、収録字数8万字という『中華字海』(中華書局・中国友誼出版公司)を調べてみたところ、こちらにはちゃんと載っていました。ちょっと失礼して、画像にしてお見せしましょう。
これによれば、発音や意味は「性」と同じで、『龍龕手鏡』(りゅうがんしゅきょう)という、中国の遼(りょう)王朝の時代に作られた字典に出ている漢字だとのことです。
いまのところ、これ以上調べようがないのでなんともいえませんが、この記述に間違いがないとすると、音読みはセイ、ということになります。「りっしんべん」と「火へん」とは形が似ていますから、そこから生じた異体字かもしれません。