以前の漢字文化資料館で掲載していた記事です。2008 年以前の古い記事のため、ご留意ください。
Q0068
新聞協会では、常用漢字以外にも新聞に用いることができる漢字を独自に定めているそうですが、それはどんなものですか?
A
2001年11月末の報道によりますと、新聞協会の用語懇談会では、常用漢字以外にも新聞で用いることができる漢字として、次の39字を定めています。
闇鍋牙瓦鶴玩磯臼脇錦駒詣拳
鍵虎虹尻柿餌腫袖腎須誰腺曽
酎枕賭瞳頓丼汎斑釜謎妖嵐呂
この表の最初が「闇鍋」になっているのはご愛敬ですが、これらを1字1字眺めてみると、「こんなによく知られた漢字が、常用漢字に入っていないのか」というご感想をもたれる方も多いのではないでしょうか。
またこれとは別に、漢字自体は常用漢字に入っていても、その音訓が認められていないもののうち、次の9字の音訓10種についても、新聞で用いることができるとしています。
証あか-す癒い-える、い-やす粋いき
描か-く要かなめ応こた-える
鶏とり館やかた委ゆだ-ねる
こちらでは「癒」が入っているのが注目されます。この漢字は常用漢字表では、音読みのユだけが認められています。しかし、世をあげての「癒やし」ブーム。「いやし」と書いたのでは、新聞記者さんたちも、どうも癒される気がしないようです。