以前の漢字文化資料館で掲載していた記事です。2008 年以前の古い記事のため、ご留意ください。
Q0001
漢字はいつごろからあるのですか?
A
通常、漢字の祖先をさかのぼっていくと、紀元前1300年ごろから使われ始めた甲骨文字にたどりつく、とされています。この文字は、当時、占いに使用されていた亀の甲羅や獣の骨などに、その内容を記録するために刻みつけるときに使用されていました。
ですから、漢字がこのころからあったことは確かなのですが、それ以前にはなかったのかというと、確実なことはわかりません。実際、甲骨文字は文字としてはかなり発達した段階にあることから、それに先立つ文字の存在を予想する学者も多いようです。
中国では、現在でもときどき、地面の下からとんでもないものが出てきて、世の中をあっと驚かせることがあります。甲骨文字の発見も、もとは漢方薬の材料として売られていた「竜の骨」に、ある学者が注目したことがきっかけでした。甲骨文字よりもさらに古い漢字が、いまもどこかで、発見されるのを待っているのかもしれませんね。