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新刊特集

新刊紹介

『新版 漢方の歴史──中国・日本の伝統医学』

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新知見を大幅に増補した待望の改訂版!

古代中国で生まれ、日本に入って独自の発展をとげた漢方のコンパクトな通史。好評のロングセラーが待望のリニューアル!
わかりやすさはそのままに、新知見を大幅に盛り込み、図版を増やし、また、新たに漢方関連年表と、主な生薬の来歴をミニ事典形式にまとめた「和漢薬の来歴」を付したことで、さらに充実した内容になった。
この一冊で中国3,000年、日本1,500年を超える東洋伝統医学の歴史を概観することができる。

著者メッセージ

本書では全体を10章に分け、中国と日本の伝統医学について、中国古代から日本近代まで、できる限り満遍なく記述するよう心がけた。執筆にあたってはとくに中国と日本の交流関係について重きを置いた面もあるが、一般向けの小著であるから、あまりに専門的なことや注を付することは控えざるを得なかった。とはいえ、従来の書にはない新出の資料を取り込み、私の新知見を多く述べ、図版も少なからず掲載した。ときにはエピソードも挿入し、多少なりとも楽しめるよう配慮した。 (「はじめに」より)

主要目次

第一章 中国医学の形成
第二章 よみがえる古代医学の遺物
第三章 神農伝説と『神農本草経』
第四章 『黄帝内経』と陰陽五行説
第五章 張仲景の医学
第六章 六朝隋唐医学と日本
第七章 宋の医学と日本
第八章 金元明清の医学と日本
第九章 江戸時代の医学
第十章 日本から中国へ
付録 漢方関連年表/和漢薬の来歴/主要書名・人名索引

著者紹介

小曽戸 洋(こそと ひろし)
1950年、山口県下関市生まれ。東京薬科大学卒業。日本大学医学部にて医学博士。また同大学文理学部にて文学博士。現在、北里大学東洋医学総合研究所医史学研究部部長。日本医史学会理事長。武田科学振興財団杏雨書屋副館長。上海中医薬大学客座教授。東亜医学協会常任理事。
主な編著書に『中国医学古典と日本』(塙書房)、『日本漢方典籍辞典』『針灸の歴史』(以上、大修館書店)、『漢方なるほど物語』(NHKテキスト)、『馬王堆訳注叢書・五十二病方』(東方書店)などがある。

※著者紹介は書籍刊行時の情報です。


・「漢文教室」201号(2015年5月)に書評が掲載されました。

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