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新刊特集

新刊紹介

『変わる! 高校国語の新しい理論と実践―「資質・能力」の確実な育成をめざして』

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新しい時代に向かう高校国語の最先端!

学習指導要領改訂、高大接続改革…。一大転機を迎える教育現場において、これから高校国語をどのように捉え、どのような指導を行っていけばよいのか。次期学習指導要領の最新の議論を踏まえて書かれた「理論編」と、高校教師による実際の授業実践を10本掲載した「実践編」を収録。新しい国語教育の指針を示す。新科目・新テストや新学習指導要領のキーワードを解説した「資料編」も充実。

著者メッセージ

 今、高校教育が大きく動き出そうとしている。

 近年、大規模な教育改革が次々と具体的な姿を見せ始めている。次期学習指導要領等の改訂、高大接続改革など、高校教育に深く関係する改革は、どれも小手先の変更では済まない大きなものばかりである。こうした動きを受け、学校現場も、アクティブ・ラーニングに対する強い関心に象徴されるとおり、教育改革に対してかつてない視線を注いでいると思われる。

 こうした状況の中で、新しい高校国語の方向性をどのように考えればよいのだろうか。

…(中略)…

 高校国語の授業といえば、「羅生門」「山月記」「こころ」「舞姫」といった定番の小説教材を読む授業や、古文・漢文の原文を現代語訳にしていく授業を、多くの方がステレオタイプのように想起される…(中略)…こうした授業を受けた生徒は、読み取るべき教材の内容を教えてもらった印象は抱いても、高校国語で社会に生きる言語能力を身に付けさせてもらったという実感は薄くならざるをえないのではないだろうか。

 こうした課題を背景に、次期学習指導要領では、高校国語で育成すべき「資質・能力」をより明確にしていく方向性が示されている。このことは、これまでの指導の目標をより明確にし、目標、学習活動、学習評価の三者の整合性をより強固なものにしていくことをめざすものである。こうした動きに対応するには、これまでにも増して、一人一人の高校国語科教師の自覚と専門性の向上が必要とされるだろう。

 こうした状況を踏まえ、本書は、これからの高校国語の新しい方向性をより具体的に提案しようとしたものである。(大滝一登「まえがき」より)

主要目次

まえがき

「実践編」の構成について

 【理論編】 
 ① 変革期の高校国語科教育を展望する 大滝一登
 ②「 資質 ・能力の育成」をめざす高校国語科の学習指導 幸田国広
 ③ 新しい教育評価 髙木展郎 
 ④「 言語文化」の学び方 藤森裕治
 ⑤ 高大接続の改革とその背景 島田康行 

【座談会】
 国語教育のこれまでとこれから
 (大滝一登・幸田国広・佐藤和彦・河手由美香・小林一之・十文字富美絵)
 ・次期学習指導要領への反応
 ・実践をめぐって
 ・高大接続改革を考える

【実践編】
 ① 分かりやすい話し方入門
  —我が校の魅力を中学生に紹介する— 話すこと・聞くこと 国語総合
 ② 想像力を広げて物語を創ろう
  —ポストイットを用いたショートストーリー作り— 書くこと 現代文B
 ③ 異論・反論を想定した小論文の書き方
  —学習者同士の交流・相互評価を通して— 書くこと 国語表現
 ④ 相手を意識した説明文の作成
  —グループワークで発見する方法— 書くこと 現代文B
 ⑤ 思考の仕方を捉え、文化を深く考察する
  —随筆、歌詞、評論を関連付けて読む— 読むこと 現代文A
 ⑥ 小説の読み方の自覚を深める
  —「檸檬」から一人称小説へ— 読むこと 現代文B
 ⑦ 漢文をシナリオに書き換える
  —協働学習と朗読劇— 読むこと 古典A
 ⑧ 和歌から物語を復元する
  —個別学習とグループ学習の往還— 読むこと 古典B
 ⑨ 日本の感性をたどる
  —古典と近代以降の関連した文章をつなげて読む— 伝統的な言語文化 古典A
 ⑩「 問題な日本語」ハンティング
  —なぜ「問題」なのかをプレゼンテーションする— 国語の特質 現代文B

【資料編】 
 次期学習指導要領関連資料
 新テスト問題イメージ例
 主要キーワード解説

 あとがき
執筆者・執筆箇所一覧

著者紹介

大滝一登 (おおたき かずのり)
1964 年、千葉県に生まれる。岡山大学大学院教育学研究科国語教育専攻修了。文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官(国語)。国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官・学力調査官。
著書に『アクティブ・ラーニングを取り入れた授業づくり 高校国語の授業改革』(共編著、明治書院)、『中学校・高等学校 言語活動を軸とした国語授業の改革 10 のキーワード』(共編著、三省堂)など。 

幸田国広 (こうだ くにひろ)
1967 年、東京都に生まれる。早稲田大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。早稲田大学教育・総合科学学術院教授。博士(教育学)。
著書に、『益田勝実の仕事5 国語教育論集成』(編、筑摩書房)、『高等学校国語科の教科構造 戦後半世紀の展開』(溪水社)、『教職エッセンシャル 学び続ける教師をめざす実践演習』(共編著、学文社)、『文学の教材研究 〈読み〉のおもしろさを掘り起こす』(共著、教育出版)など。

※著者紹介の情報は書籍刊行時のものです。

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